4. 進級率は4年間あまり変化が見られない
3. で見たように隊集会数は減っています。しかし、意外に進級率はあまり変化していません。
以下のグラフはうさぎ・しか・くまの取得率の推移です。
ボーイの進級率も同様です。小6・中1・中2・中3の進級率は横ばいで、むしろ高まっている学年もあります。
※ 進級率とはスカウトが1年のうちにひとつ以上進級した率です。
活動数(隊集会数)と進級率の相関を見てみると、活動数と進級率はあまり相関しておらず、「活発に活動していると進級も進む」という状況にはなっていないことが分かります。
下は、年間隊集会の回数ごとにうさぎ・しか・くまの取得率をグラフにしたものです。下の棒ほど隊集会が多くなりますが、取得率にあまり違いはありません。
下は、上と同じようにボーイで隊集会数と進級率をグラフにしたものです。やはり、集会数と進級率の相関関係は見られません。
集会数と進級率に相関が見られないことは何を意味するのでしょう。
ボーイでの進級課目、特にスカウト技能に関しての課目は、野外でのプログラムを通じての実演が必要なものが多いです。しかし、活動が少なくても進級できているのは、プログラムを実施した成果としての進級ではなく、進級自体を目的にしたプログラムが行われていることを示しているように思えます。コロナ禍で可能な活動に制約が生じているのは確かですが、その中でも進級はさせたいという思いから、そのような状況になっているのかもしれません。