10. 指導者は主に保護者から確保している

- デンリーダー・団委員をいかにサポートするかがカギ -

全団調査2022では、特集項目として指導者確保の方法について調査しました。結果は以下のとおりです。

ビーバーカブでは保護者やスカウトの兄弟姉妹からの確保ががほとんどです。

ボーイベンチャーではローバーへの依頼がかなりありますが、9. でも触れたようにスカウト経験が求められる部門であることが、ここにも現れています。

ローバー団運営については、OB・OGへの依頼も高率です。

ローバー

新規入団指導者として、登録番号を基に2022年度に新しく加盟登録した指導者の役務を調べてみました。下のグラフ(スカウティング誌5月号に掲載した図)のように、デンリーダーが圧倒的に多く、ついで団委員が多いです。グラフには明示していませんが、BVS指導者もかなりの人数がおり、多くは補助者です。

新規入団のデンリーダーのスカウト経験は、以下のグラフようにほとんどの方がありませんし、カブでの指導者確保の方法から見ても、デンリーダーは保護者からの選任と考えられます。

※ 2つの円グラフの中央にある全数が一致しませんが、上は加盟登録データから、下は入力のあったものだけ集計しているためです。

このことからデンリーダーや団委員、あるいはビーバー補助者も加えて、指導者のエントリー部門としてどのようにサポートするのが良いか考える必要があるといえます。ここをうまく導くことは、未来の指導者の確保につながりますし、1年で退任しても、スカウト活動を十分に理解した保護者として、スカウト教育の伝道者の役割を果たしてくれることが期待できます。

一方、デンリーダーの任命状況は、カテゴリーによってかなりの差があり、人数の多い団は各組に1人以上任命できていますが、人数の少ない団は任命できていないことが分かります。

全国平均SABCD
組当たりのデンリーダー数0.84人1.32人1.66人1.08人0.93人0.47人

これは人数の少ない団では、指導者不足の解消が難しいことを意味すると思います。

公益財団法人 ボーイスカウト日本連盟